オフィシャルブログ

月別アーカイブ: 2014年9月

最近のトリミング&シャンプー♪

ここ最近来てくれたカワイコちゃん達をご紹介したいと思います^^。

IMG_7391ホテル中にトリミングをしたチャッピーちゃんです。

サッパリとサマーカットでキリリと男前に♫。

IMG_7493ホテル中に薬浴シャンプーをしたうめこちゃんです。

お腹のアレルギー症状がだいぶ落ち着いてきて、お母さんもホッとされてました^^。

またシャンプー頑張ろうね。

IMG_7510美人マルチーズのユキちゃんです。

さっぱりしたね♪。

IMG_7529ティキちゃんです。

お母さんのリクエストでモヒカンカットに^^。

カッコいいーー。

病院に来ると震えて声が出なくなるティキちゃんですが、お家に別の子を往診に行ったときはずっと吠えてました(笑)。

IMG_7568最後はモシャモシャ元ちゃんでしめましょうか^^。

本日も可愛く来院です。

IMG_7576さっぱり元ちゃんです。

いつもはニコニコ笑っている写真が多いですが、今日はキリっとしたイイ男で写っていますね♪。

直線偏光近赤外線(NIR)治療器を導入しました

IMG_7511当院にて新しい機材を導入しました。

直線偏光近赤外線(NIR)治療器(Super Lizer Hyper5000A2J)です。

光の中で最も生体深達性の高い波長帯である600~1600nmの波長を放出します。

光線作用とその輻射熱の両作用によって、組織血流の改善、神経興奮性の抑制、筋弛緩および創傷治癒の促進や疼痛緩和作用などの効果が認められています。
ヒト医療では、炎症性の痛み、外傷(急性期を過ぎたもの)、関節炎およびリウマチ、皮膚疾患、口腔外科領域、突発性難聴、顔面麻痺、肩こり、膝関節症、自律神経疾患など幅広い症状に対して使用されています。

動物においても一般的にヒトと同様に炎症・疼痛管理や創傷治癒の促進に用いられています。

直線偏光近赤外線(NIR) の長所と短所は以下になります。

・長所・・・痛みを伴わない、感染や出血の危険が全くない、特殊な技術を必要としない

・短所・・・治療効果に時間がかかる、治療期間が長期化する場合がある

実際に当院にてNIR治療を行ったワンちゃんとネコちゃんの例をご紹介します。

IMG_7268椎間板ヘルニアの術後管理としてNIR治療を行ったダックスちゃんです。

痛くない治療なので大人しくやらせてくれました。

IMG_7269MRIにて炎症が疑われた脊髄部位に対して左右両側からNIRを照射しているところです。

IMG_7272慢性口内炎のネコちゃんに対して、皮膚の上から口腔内に向かってNIRを照射しているところです。

ステロイド剤を使用しないとすぐに食欲が減退し、よだれが増える子でしたが、レーザー照射を定期的に行う事によりステロイドの投与間隔が延長し、口腔内の炎症も改善傾向に向かっています。

口の中が炎症で痛い子は口を開かれるのを極端に嫌がりますが、口を開かずに皮膚の上からNIRを当てるだけですので、慣れてくれると大人しくやらせてくれる子が多いです。

最近ではインドシアニングリーン(ICG)という試薬のの光特性とNIRの波長を利用し、光線温熱療法(PHT)ならびに、PHTに局所抗がん剤を併用する光線温熱化学療法(PHCT)による表在性腫瘍の治療法や、新たに開発されたICG修飾リポソーム(ICG-lipo)と光を用いて深部腫瘍に対して行う光線免疫誘導治療法なども報告されており、悪性腫瘍に対する外科療法・化学療法・放射線療法以外の新たな選択肢の一つとして注目されています。

潜在精巣(陰睾)について

精巣は胎児の頃にはお腹の中にありますが、犬では生後1~3カ月齢になる頃には左右2つの精巣が陰嚢の中に移動します。

原因としては遺伝疾患であると考えられています。

潜在精巣のデメリットとしては、

①腹腔内および鼠径部皮下に停留している状態のままでは精子形成が全くない

②遺伝性疾患と考えられているため、その犬を繁殖することはよくない

③老齢化と共に、精巣腫瘍が起こりやすくなる

の3点になります。

犬における潜在精巣の発生率は2%(7%未満ともいわれる)程度ですが、潜在精巣の腫瘍発生率は10~15%とされています。

犬では3種類の精巣腫瘍があり、そのうちセルトリ細胞腫の約30~50%は潜在精巣に発生します。

エストロジェン(女性ホルモン)を過剰に産生するタイプのセルトリ細胞腫では、脱毛、皮膚の状態悪化、皮膚の色素沈着、乳頭の腫大などが生じることがあります。

また高エストロジェン血症に陥った10~20%の犬では骨髄抑制による汎血球減少症(初期は白血球増多症)の発現はしばしば致死的となり注意が必要です。

実際に潜在精巣が腫瘍化してしまったワンちゃんの例をご紹介します。

先月12歳の未去勢のワンちゃんの手術をした時の写真です。

IMG_7402今年行った健康診断のX線撮影にて腹腔内に大きな腫瘤陰影が確認されたことと、2005年から片側の腹腔内潜在精巣を指摘していた経緯から開腹手術を実施しました。

お腹を開けたすぐ下に大きな腫瘤が確認でき、予想通り潜在精巣が腫瘍化したものでした。

私の片手だけでは持てないくらいの大きさでした。

IMG_7407同時に陰嚢内にある正常な精巣も摘出しました。

大きさが全然異なるのが一目瞭然ですね。

病理組織学検査の結果は「セルトリ細胞腫」でした。

このワンちゃんは無事退院し、先日抜糸が完了しました。

病理検査の結果悪性細胞が確認されているため、今後も定期的な観察が必要になってきます。

みなさんもオスの犬や猫を飼われている場合、陰嚢の中に精巣が2つあるか確認してください。

もし陰嚢の中に精巣が一つしか触れない、あるいは全く精巣がない場合には獣医師に相談してください。