千葉県幕張の犬猫 動物病院は幕張どうぶつ病院

千葉県幕張にある犬猫の動物病院なら幕張どうぶつ病院。犬猫の血液検査・心電図検査など幅広い治療を実施。トリミングやペットホテルも。緊急疾患のペットのみ夜間診療を行います。

統合医療

光免疫誘導治療(Photo Immunotherapy)

光免疫誘導治療とは? 肝・循環機能検査薬、蛍光血管造影剤として使用されているインドシアニングリーン(以下ICG)の光特性、すなわち800nmの光を吸収して発熱(温熱効果)、600~800mmの光を吸収して活性酸素を誘導(光線力学効果)することを利用して癌治療へ応用した光線温熱療法(以下PHT)、さらにPHTに抗癌剤を併用する光線温熱化学療法(PHCT)を行っております。

癌の三大標準治療である外科手術、化学療法、放射線療法と並ぶ第四の癌治療として注目されています。

またある条件下での光の波長が癌細胞に対して免疫を誘導する事が最近の研究で解明されつつあることから、光免疫誘導治療法(Photo Immunotherapy)として定義されるようになりました。

光免疫誘導治療(Photo Immunotherapy) ギャラリー

PHCT実施中
インドシアニングリーンと抗癌剤を混ぜた製剤を点滴中
光線温熱療法実施中
PHCTを実施中
肝局所ハイパーサーミア
肝局所温熱療法
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PHTおよびPHCTの作用機序
腫瘍血管の血管内皮細胞は正常組織の血管内皮細胞に比べてその整列が不均一であることが知られています。そのため正常血管内皮細胞間隙からは漏出しない粒子でも腫瘍組織では血管外に漏出します。静脈あるいは局所注射したICGが腫瘍組織に集積し投与後24時間残存しているため、その間に光照射をして温熱&光線力学効果を発揮します。

温熱療法とは?
身体を温めて病気を治療する方法の総称です。ヒトでは体温が1℃下がると免疫力が30%落ちると言われています。局所的に温度を上げることにより血流が良くなり、酸素の供給が増え、免疫力が上がります。
癌細胞は温熱感受性が高く、その理由として①低酸素状態、②pHが酸性(嫌気的解糖)、③血管が未熟などが挙げられます。組織の温度が42℃を超すと腫瘍細胞は壊死を起こして死んでしまいます。これは加熱によって細胞内のタンパク質に凝固が始まるからです。

  ✍体外から加熱すると

✩正常細胞・・・血管を拡張させ熱を運び出すシステムが働いて熱を放出する。熱に反応し て増加するヒートショックプロテイン(以下HSP)が細胞内に増加し、免疫を担うリンパ球、NK細胞、樹状細胞は活性化するだけでなく数の増加が起こり、免疫機能が強化される

✸がん細胞・・・血管が未熟なため熱を運び出すシステムがなく熱がこもってしまいます。がん細胞にHSPが増加するとがん細胞の特徴が細胞表面に現れ抗原提示(目印)となり、リンパ球ががん細胞を見つけやすくなり攻撃しやすい環境を作ります

  ✍マイルドな加温療法の効果  免疫増強(リンパ球、NK細胞、樹状細胞の増加、活性化)

                       がん細胞の抗原性増加による免疫細胞の攻撃性UP

                       放射線感受性の増強作用

                       化学療法感受性の増強作用(シスプラチン、アドリアマイシン、ブレオマイシン、5-FUなど)

                       高濃度ビタミンC点滴療法の増強作用

PHTの利点
手技の簡便さ、再発予防QOLの改善(食欲増進、腫瘍の臭い軽減等)、動物の負担が少ない(無麻酔で実施可能、副作用が殆どない)

PHT&PHCTの問題点
①骨浸潤が強い腫瘍、体積が大きい腫瘍(5cm以上)、体腔内腫瘍へのアプローチは困難
②脈管浸潤しやすい腫瘍はあくまで局所治療に限られる
③腫瘍組織内に色素剤を均等に分布させることができない
④局所投与は痛みを伴うため局所麻酔薬との併用が必要
⑤ICGの腫瘍内に留まる時間が24時間と短いため、通院が必要

PHT&PHCTの適応
✰積極的な拡大手術を希望されていない場合
(姿形を変えたくない)
✰何度手術をしても再発を繰り返している場合(再発予防策に)
✰飼い主さんが外科的な治療を望まない場合
✰飼い主さんが放射線治療を望んでいない場合
✰動物が全身麻酔に耐えられない一般状態の為、治療方法の選択肢がない場合
✰腫瘍と仲良く付き合う事で、最後まで食事が摂れ元気なら良しとする場合