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月別アーカイブ: 2023年12月

FINAL ANSWER取り扱い認定病院になりました

現代の正しい皮膚科診療を提供する目的で立ち上げられたFINAL ANSWER ACADEMYのプログラム受講を終え、この度当院がFINAL ANSWER取り扱い認定病院になりました。

犬のアトピー性皮膚炎(以下CAD)を発症する機序は以下の通りです。

  1. 遺伝的背景
  2. 過度な衛生的環境
  3. 腸内環境の乱れ
  4. 免疫要因
  5. 皮膚バリア低下
  6. 皮膚常在菌の乱れ

これらが原因でアトピーを発症し、痒みや皮膚炎を生じます。

つまりCADを発症する機序がいかに複雑に絡み合っているか、だからこそいかに多面的に攻めなければいけないのかが治療をする上で重要になってきます。

今回取り扱いが可能になったFINAL ANSWERは2つに作用機序が分かれます。

①FINAL  ANSWER No.1サプリメント

プレバイオティクスのケストース(オリゴ糖の王様)とプロバイオティクスのパラカゼイ菌(FA1菌株;乳酸菌の一種)を組み合わせたシンバイオティクスのサプリメントです。

免疫細胞の70%が腸で産生されており、豊かな腸内細菌が発酵してできる短鎖脂肪酸(酪酸・酢酸)が制御性T細胞(Treg)を活性化して炎症性T細胞を抑制する働きがある事が知られています。

またアトピーの腸は腸のエネルギー枯渇/腸内環境アルカリ化/悪玉菌増加/肥満などにより、1⃣構内細菌の多様性減少、2⃣短鎖脂肪酸減少、3⃣酢酸・酪酸etc.の産生低下、4⃣Treg活性低下、5⃣炎症細胞の暴走、という機序によりCADの症状の悪化が指摘されています。

サプリメント内に含まれる成分の研究において(2015年、2020年報告)、シンバイオティクス治療をCADの犬に対して併用したところ、皮膚症状と痒みのスコアが有意に下がり、ステロイドの減量も可能になったという結果が出ています。

②FINAL ANSWER No.2サプリメント

糖アルコール成分であるエリスリトール、ビタミンC誘導体、グリセリンを含んだスプレーになります。

CADでは皮膚常在菌の多様性が減少している事が報告されており(2016年報告)、正常な犬では皮膚常在菌の多様性は多いが、CADの犬では皮膚表面のブドウ球菌の割合が圧倒的に多く、他の常在菌の多様性が減少しています(CADで膿皮症が再発する要因)。

エリスリトールは犬ブドウ球菌の増殖を抑制し、活性型ビタミンCとエリスリトールの併用は犬ブドウ球菌増殖抑制効果を増強することが報告されています。

このスプレーを使う事により膿皮症のスコアの減少と、犬ブドウ球菌以外のその他の皮膚常在細菌に対する影響が少ないことも証明されています。

犬のアトピー性皮膚炎を治療するに当たっては長いお付き合いになるため、複合療法が大事であり、アトピー治療を通じた全身の健康管理が重要です。

犬アトピー性皮膚炎の管理にお困りの方は、当院までご相談ください。